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2017年10月30日

αーグルコシターゼ阻害薬(その2)

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Ⅴ 内服方法
 
 この薬の作用を考えると、食事が小腸に達する前に、この薬が小腸で待ち構えている必要があることがわかると思います。このために、食事の直前にこの薬を内服するのが正しい方法です。
 食後に内服しても、既に多くの炭水化物が吸収された後になりますから、少しは効果がありますが、この薬の効果を十分に発揮できません。反対に、食事の30分前など余りに早く内服した場合は、小腸の蠕動運動で薬の大部分が流されてしまいますから、やはり効果が十分に発揮できません。
 食事の直前に内服することを忘れないで下さい。

Ⅵ この薬の副作用

1)消化器症状
 
 この薬の副作用で一番多いのは、放屁の増加、軟便、便秘、腹部膨満感などです。これは、糖質の吸収が遅延するために、腸内細菌による異常発酵が起こるためです。症状が強いときには、一時的に薬の内服を中止する必要もありますが、多くの場合は、暫く服薬を継続していると、症状が軽減・消失してきます。

2)低血糖
 
 この薬だけでは低血糖を起こすことはありません。その意味では安全な薬といえます。ただし、他の糖尿薬やインスリンと併用している場合は、それらの薬との相乗効果で低血糖が起こる場合があります。低血糖が起きた場合は、この薬が多糖類の消化・吸収を遅らせるために、砂糖(ブドウ糖と果糖が結合した二糖類)やご飯を食べても効果が現れにくいことがあります。純粋なブドウ糖を服用した方が早く効きます。

3)肝障害
 
 この薬は体には99.9%吸収されません。したがって、肝障害を起こすことはまれですが、ときにこの薬を内服し始めた直後に、アレルギー型の肝障害を起こすことが知られています。GOT・GPT・LDH・γ-GTP・AL-Pなどの肝酵素が一過性に上昇することがありますが、ほとんどの場合は1カ月以内に正常に戻ります。 

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