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2018年3月19日

やせるためのダイエット(その2)

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Ⅲ  体がやせる原理
 
「60Kgの人が1Kgの食事をすると体重は何Kgになるでしょうか」という質問をすると、60Kgと答える人や、60~61Kgの間と答える人も多く見受けますが、正解は61Kgです。物理学の根本法則である「質量保存の法則」に我々人間も従っているのです。体重がやせる原理も全く同じことです。食事で摂取したカロリーと体が消費したカロリーのバランスで体重は増えたり、減ったりするのです。但し、ここで問題になるのは私たちが消費するカロリーです。

   消費カロリー = 基礎代謝+運動エネルギー+食事摂取エネルギー

 私たちが消費するカロリーは、基礎代謝、運動エネルギーと食事を摂取する際に消費するカロリーからなります。食事を摂取する際に消費するエネルギーは食事の構成成分により決まりますが、全体の数%を占めるだけですので多くの人の場合はほとんど考える必要はありません。
 一番問題なのは基礎代謝です。基礎代謝は体格で決まると考えられがちですがそうではありません。基礎代謝は食事摂取量で決まるのです。すなわち、基礎代謝は摂取カロリーに比例して多くなったり、少なくなったりするのです。つまり、沢山食べれば体はポカポカして温かいし、食事が少なければ寒さに震えるような体質になるというわけです。しかも、この基礎代謝の消費エネルギー量は食事摂取量の変化に敏感に反応します。基礎代謝エネルギー量は食事の摂取カロリー量に24から48時間以内に合わせることができるのです。つまり、極端な食事制限をしても、体の方がその極端な食事量に合わせた基礎代謝エネルギー量に落としてしまいますから少しもやせなくなってしまうということです。

Ⅳ やせるための食事制限と十分な水分摂取
 
 やせるためには、食事を制限する必要がありますが、いままで勉強してきたように、極端な食事制限はあまり意味がありません。最初は、少し緩い位の食事制限から始めます。ここで大切なのは、最初の段階は、体から水分が落ちますから、脱水になります。この脱水を放置していると、立ちくらみや脳梗塞・心筋梗塞などを引き起こす危険性がありますから、食事制限をするときは、とくに十分な水分摂取に気をつけてください。体重減少が止まった時点で、摂取カロリー数を200kcal位ずつ落としていきます。あわてる必要はありません。摂取カロリー数が1600kcal位になったら、今度は運動エネルギーの増加による消費エネルギーの増加を引き起こす以外に、減量する方法はありません。食事療法だけで目標体重に到達することは、殆ど不可能です。上手に運動療法を組み合わせてください。

Ⅴ 食事制限の終わり方も大切です
 
 極端な食事制限をするときは、ゆっくりと摂取カロリー数を落とすことで、脱水による副作用を防ぐことが大切だとお話ししました。反対に、極端な食事制限を解くときも、ゆっくりと摂取カロリー数を増やしていくことが大切です。長期間にわたり極端なカロリー摂取制限をした人が急に沢山食事をとると、体に急に水分が貯留して心不全をおこす危険があるのです。この死亡例も多く報告されています。注意しましょう。

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