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2015年2月16日

フットケア(足を大切にしよう)(その1)

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Ⅰ なぜ、足のチェックが必要か

糖尿病性末梢神経障害は、腎症や網膜症などとともに糖尿病に特有にみられる三大合併症の一つです。これらは血糖コントロールが悪い状態が長く続くと起こります。末梢神経障害が発症すると、足の感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなるため、火傷やけが等の発見が遅れる原因になります。

また、閉塞性動脈硬化症という病気も、糖尿病患者に多くみられる動脈硬化症合併症のひとつです。これは動脈硬化が進行して末梢の動脈が完全に閉塞されて、閉塞部位より先の血流が途絶えてしまう病気です。この病気は下肢に発症することが多く、下肢壊疽の原因にもなり、糖尿病患者で下肢切断が多い理由のひとつです。

足は神経や血管の末端にあるため、神経障害や血流障害の症状が体の中でも最初に明らかになる部位です。日常生活の中で手に比べて目に触れる機会が少ないことからも、糖尿病の人は足のチェックや配慮が重要となります。

 

Ⅱ 足の手入れを怠るとどうなるのか

糖尿病の人で血糖コントロールが悪い状態が長く続くと、末梢の神経障害や血流障害を合併したり、白血球機能が低下することがよく知られています。このため、細菌や真菌(水虫)等の感染症に対する抵抗力が低下して、ちょっとした傷口からでも化膿しやすく、傷の治りも遅くなります。早めに手当をすれば治る程度のけがでも、抵抗力が低下しているために、傷口が化膿することがあります。

また、魚の目やタコのために、不自然な歩き方をしていても、違和感なく歩けてしまうため、徐々に足の骨が変形してしまうこともあります。変形した足は新しい圧迫点を作り、そこに繰り返し刺激が加わることで潰瘍ができることがあります。このようにしてできた化膿創や潰瘍に血流障害が加わると、壊疸(えそ)という、組織(細胞の集合)が死んでしまう病気になることがあります。壊疽の治療は非常に困難で長期間の入院が必要になったり、足を切断しなくてはならないこともあります。

 

Ⅲ 足を守るために毎日、入浴時に自分でチェックすること

①火傷、切り傷、水泡(水ぶくれ)はありませんか

②たこ、うおの目、靴擦れ、ひび割れはありませんか

③水虫、潰瘍、炎症はありませんか

④爪が伸びすぎていたり、巻き爪になっていたりしていませんか

⑤足の変形や変色はありませんか

⑥足のしびれ、痛み、冷感、火照りはないですか

⑦足の動脈脈拍は触れますか

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