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2015年3月2日

外来では何を検査しているのか

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Ⅰ 糖尿病をコントロールするとは

糖尿病に特有な自覚症状がなく、高血糖や高脂血症などの代謝異常をできる限り正常に近い状態に維持して、将来的に糖尿病に特有な合併症(神経障害、網膜症、腎障害、動脈硬化症など)の発症を予防したり、その進行を遅くするようにすることを、「糖尿病をコントロールする」といいます。

 

Ⅱ コントロールの指標

糖尿病のコントロール状態がよいかどうかは、基本的には血糖値で決まります。しかし、ただ受診時の血糖値さえ低ければよい、というものでもありません。例えば、いくら血糖値が低くても、極端に痩せていたりして全身状態が悪ければ何にもなりません。糖尿病のコントロール状態を示す指標として、私たちが診察の際にチェックする項目には次のようなものがあります。

①のどが乾く、夜トイレに起きる、手足がしびれるなどの糖尿病に特有な自覚症状がない。

②適正な体重が維持されている。

標準体重(BMI(22)=身長(m)×身長(m)×22

(例)身長160㎝の場合:1.6×1.6×22=56.3Kg

③血糖値が適正な範囲に維持されている

空腹時        140mg/dl 以下(110mg/dl 以下が目標)

食後2時間     200mg/dl   以下(160mg/dl 以下が目標)

④低血糖がないこと。

⑤グリコヘモグロビン(HbA1c)が7.0%以下(6%以下が目標)

⑥血圧 は 130 / 80 mmHg 以下(120/70以下が目標)

⑦尿糖、尿ケトン体はいつ測っても、ともに陰性。

⑧尿タンパクは陰性。

⑨血清脂質は正常範囲内に維持されている。

総コレステロール     200mg/dl以下

中性脂肪             150mg/dl以下

HDLコレステロール    40mg/dl以上

LDLコレステロール   100mg/dl以下

 

この他にも、心電図、肝機能、頸動脈エコーなども定期的に検査していきます。

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