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2016年5月6日

甘味料とのつき合い方

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Ⅰ 代替甘味料とサッカリン
 
 甘いものは欲しいのだけれども、カロリーが心配という人々のために開発されたものが代替甘味料です。人工甘味料という言葉がよく使われますが、本当の意味で「人工」とよべるのは、合成されたサッカリンだけです。サッカリンは、カロリーがゼロなのに甘味は砂糖の数十倍もある甘味料として登場しました。一時、サッカリンの発ガン性が問題になり、使用が禁止された時代もありました。現在はサッカリンの発ガン性は否定され、再び世界中で使われるようになりました。現在の代替甘味料の主流は、天然物です。

Ⅱ 代替甘味料の種類
 
 代替甘味料には、糖質系と非糖質系があります。
 糖質系の甘味料には、果糖、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、オリゴ糖などがあります。果糖は甘味は砂糖よりはやや強いのですが、カロリーは同じで、血糖値を上昇させます。ソルビトール、キシリトールなどは下痢を起こしやすい(欧米では緩下剤として使用しています)等の問題があることや、大量の摂取が糖尿病の合併症の進行を早める可能性があるという動物実験の結果もあります。
 非糖質系の甘味料には、アスパルテーム、ステビアなどがあります。アスパルテームはアミノ酸の一種で、甘味は砂糖の約2倍ありますが、カロリーは1グラム当たり4kcalあります。
 最近、特定保健用食品としてオリゴ糖が宣伝されています。オリゴ糖とは単糖類が2〜10個つながったものの総称です。オリゴ糖は1グラム当たり2kcalの熱量しかないのに上品な甘味があります。このため、オリゴ糖を使えば、カロリー制限ができて、腸内細菌、なかでもビフィズス菌の増殖をもたらされ、動脈硬化の予防をはじめ、様々な健康によい効果があると宣伝されています。確かに、オリゴ糖は便通異常(便秘)の改善効果は期待できるかも知れませんが、それ以外の効果は大量に摂取して初めて期待できるものですから、結果としてカロリー過剰になってしまう危険性があります。

Ⅲ 代替甘味料とのつき合い方
 
 代替甘味料は少ないカロリーで甘味が楽しめますが、砂糖に比べて高価で、味が落ち、長期の安全性が不明という問題があります。砂糖の少量使用(薄味)に慣れるように努めるのが基本です。どうしてももっと甘味が欲しいときに、代替甘味料を少量使用するのが、代替甘味料との好ましいつき合い方だといえるでしょう。

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