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2019年7月1日

糖尿病と口腔疾患(その2)     

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Ⅲ 口腔内感染症
 
糖尿病に伴う免疫力低下による日和見感染の代表的なものに、口腔カンジダ症が挙げられます。特に、義歯装着者で喫煙中のコントロール不良な糖尿病患者では口腔カンジダ症との関連が高いとされています。また、抜歯などの歯科治療に続発して重症感染症を引き起こす糖尿病患者も少なくありません。その他には歯周病、歯肉炎等の病原制裁金による口腔疾患も忘れてはなりません。

Ⅳ 末梢神経知覚異常
 
糖尿病では粘膜の灼熱感や舌痛を訴える、いわゆる「舌痛症」を合併することが報告されています。この「舌痛症」とは、「舌表面の軽度の疼痛ないし違和感を訴えるが、それを説明する器質的な変化がみられない疾患」と定義されている良性疾患です。「口の中に食物や水などがあるとむしろ楽だ」などという摂食時の疼痛軽減が特徴的です。うつ病患者にもみられることから、脳内セロトニンとの関連なども指摘されていますが、原因は今で不明です。糖尿病では糖尿病性末梢神経障害が原因だという説もあります。
 治療法としては、一定の期間、刺激物を含む食事を避け、軟膏、保湿ジェル、含嗽などを行います。

Ⅴ 味覚異常
 
成人糖尿病の1/3は肥満と過食の結果、味覚低下あるいは味覚障害をきたしているという説もあります。この知覚異常は適正な食欲を阻害し、血糖コントロールを悪化させます。

Ⅵ 口臭
 
糖尿病では口臭が問題となります。代表的なのは、代謝産物であるケトン体のひとつのアセトンが呼気中に排泄されるために口臭として、「柿の腐ったような甘酸っぱい臭い」とか「リンゴの腐ったような甘酸っぱい臭い」などと表現されます。歯科治療中にこの特有な口臭に歯科医が気付いて糖尿病と診断されることもあります。
 この他には、歯周病やむし歯による口臭が問題になります。歯周病では歯周病菌が発生する硫化物(メチルメルカプタン硫化水素)が硫黄のような独特の強い悪臭を発生します。むし歯の場合は、大きくなったむし歯の穴(齲窩)や、歯の間や歯の周囲に食物残渣が付着しやすくなり、細菌が繁殖し、付着した歯垢や歯石によりむし歯自身やさらに歯周病の病状も悪化することになります。その結果、最近が活発に活動することでより強い口臭を発生させる代謝産物も多く生じ、口臭につながるのです。
 口臭は本人の自覚が低く、家族や医師により指摘されることが多いが、 口臭を指摘された場合は速やかに歯科受診する必要があります。 

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