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2015年7月6日

糖尿病の慢性合併症(その1)

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Ⅰ 糖尿病性慢性合併症

 糖尿病の合併症というと、普通はこの慢性合併症のことをいいます。
これまでは、患者さんの日常生活に大きく影響する、神経障害、網膜症や腎症などの細小血管障害が三大合併症と呼ばれて重視されてきました。この三大合併症の克服こそが、治ることのない糖尿病を治療する最終目標だといわれてきました。
 しかし、近年糖尿病患者の死因に占める心筋梗塞や、脳梗塞などの動脈硬化性病変の割合が大きくなり、無視できなくなるにつれて、動脈硬化促進因子としての糖尿病の重要性にも注目が集まってきました。
 沖縄クライシスということばをご存じですか。かつては男女ともに長寿日本一を誇っていた沖縄県の平均寿命の著しい低下をさしている言葉です。最近の沖縄県民の平均寿命は、男性は30位以下で、女性も3位以下まで低下しています。この背景には沖縄県における、肥満と高インスリン血症を伴う2型糖尿病の急増と、その結果としての心筋梗塞・脳梗塞の増加があるとされています。
 このため、最近では糖尿病治療の目標は、明らかな糖尿病を発症する以前から進行している可能性がある心筋梗塞や脳梗塞といった動脈硬化症の発症・進展をいかに防ぐか、ということを重視すべきだ考えられるようになってきました。
 また、糖尿病患者によくみられる歯周病、認知症、悪性腫瘍なども糖尿病の合併症に含まれるとして考え、糖尿病治療でその発症・進展を積極的に抑制することを考えながら治療にあたるべきだという意見も最近は有力になってきています。

Ⅱ 慢性合併症には次のようなものがあります。

1)細小血管障害(三大合併症)
  糖尿病性網膜症
  糖尿病性腎症
  糖尿病性神経症

2)大血管障害(動脈硬化症)
  虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)
  脳血管障害(脳梗塞、脳出血)
  末梢動脈病変(閉塞性動脈硬化症)

3)糖尿病性壊疽(糖尿病の足)

4)歯周病

5)認知症

6)悪性腫瘍

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