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2021年12月20日

肥満とメンタルケア(その1)

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Ⅰ はじめに
 
肥満は動脈硬化性疾患の上流に位置するため、肥満対策は国民健康上のみならず、医療経済面でも各国の喫緊の課題となっています。実地臨床の場面では、肥満と他の疾患が合併しているケースがほとんどで、肥満を単独で扱うことは少ないといえます。肥満症の合併する疾患には、糖尿病、心臓病、睡眠障害、整形外科疾患、婦人科疾患、性心疾患など多岐にわたります。
 肥満には遺伝的、生理生化学的要因の他、心理社会的要因も大きく関与しています。このため、肥満症治療に際しては、単に減量だけを行っても不成功に終わることがほとんどで、心理社会的問題にも十分焦点を当てたメンタルケアが必要となります。欧米では、食事・運動療法に加えて、認知行動療法を中心としたライフスタイル修正療法が肥満治療の主流となっていますが、わが国ではまだ一般的ではありません。

Ⅰ 心理社会的問題の少ない軽症の肥満症患者でのメンタルケア
 
心理社会的問題が少なく、肥満の程度も軽い肥満症患者の場合は、正しい食事習慣と規則的な運動習慣を身に付けて、体重の自己管理ができるようになることが治療目標となります。しかし、心理社会的問題がないようにみえても、多少なりとも日常生活上の悩みを抱えているのが普通です。日常生活の煩わしい些細な出来事(デイリーハッスルズ)と菓子摂取の間には相関関係があることが知られています。ストレスフルな問題がなくても,日常生活上の問題がないかを確認することが大切です。減量に成功しても、心理社会的問題の処理が上手く行かないと食べ過ぎや菓子類の摂取が増えて、リバウンドが起きやすいので、たとえ軽症であっても減量の治療と合わせて、ストレスマネジメントを行う必要があるとされています。

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