再診の方は原則「予約制」となります。
052-930-1311
お知らせ
2025年12月8日

腰痛の予防(その2)

0

Ⅱ 腰痛予防に向けて

1 運動療法
 腰痛経験者を対象とした運動に関する国際的な検討では、運動した群では、何もしない群に比べて1年後の腰痛再発を抑制する効果があり、2年後の結果では運動群では腰痛の再発頻度が有意に減少していました。また、運動をすることで腰痛を原因とする病気休暇期間が有意に減少していました。更に、治療後の運動プログラムは腰痛再発防止に有効といえます。但し、ここでいう運動療法とは、専門医が患者を適切に診察し、運動療法の適応を慎重に検討した上でプログラムされたもので、全ての運動を指しているわけではありません。

2 妊娠中の腰痛予防
 妊娠中の運動療法の有用性については、妊娠中期の適度な運動で腰痛発生率を低下させることが報告されています。世界的な検討でも、運動で腰臀部痛と休職期間を著名に抑制して、あらゆる運動は妊娠に関する腰痛を軽減し、機能改善と病気休暇期間短縮をもたらしていました。妊娠中期の運動療法指導後の調査では、運動を週に3回以上している人は臀部痛がすくない傾向があり、週1~2界の人では腰痛とうつ症状が有意に少ない結果でした。

3 認知行動療法
 我が国では健康保険の適応が認められていませんが、教育を含む広義の認知行動療法が腰痛の慢性化予防に有用であることは世界的に認められています。我が国でも一日も早い認知行動療法の普及が期待されるところです。

4 職業性腰痛の予防
 労働による腰痛予防に関するオランダのガイドラインでは、25Kg以上の持ち上げ動作が腰痛リスクとされ、3Kg以下では問題ないとされました。腰痛予防として、患者の持ち上げ器具の使用や作業場の高さの調整が強く推奨されました。一方で、持ち上げ動作のトレーニング、腰痛ベルト、雇用前のメディカルチェックは効果が認められませんでした。

5 コルセットのエビデンス
 コルセットの腰痛予防効果に関しては、職業性腰痛に関するシステンマティックレビューでは、労働動作の負荷軽減を目的とした腰痛ベルト(コルセット、腰痛ベルト)使用は、腰痛及び休職に効果が認められませんでした。

一覧に戻る
この記事が最新です
0
月別
ページトップへ
ご予約はこちらから
tel 052-930-1311 FAX 052-930-1310
再診の方は、原則「予約制」となります。※急患や初診患者はこの限りではありません
地下鉄東山線千種駅5番出口から徒歩1分
地図を見る
診療時間と休診日