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2018年9月10日

食育について(その2)

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Ⅲ「コショク」で見直す食生活の問題点
 
現在の食生活の問題点のキーワードは「コショク」です(表)。「コショク」というと「一人で食べる食」という意味の「孤食」を思い浮かべることが多いのですが、一人で食べる食事は寂しく、体への栄養補給はできたとしても、心の栄養補給を十分に満たすことができないために、大人にとっても子供にとっても問題といえます。
 表1に示した「コショク」から、現代の食に関する問題点は、「欠食」「偏食」「軟食」に集約できます。この3つの問題点を解決することが食育の基本となります。

          表 現代の食の問題「コショク」

 1)孤食:独りで食べる
 2)個食:一緒に食事しながらも個々に異なるものを食べる
 3)呼食:宅配
 4)戸食:戸外で食べる食(外食やコンビニ前に座って食べるジベタリアンのこと)
 5)庫食:冷凍庫や備蓄庫で保存でき、電子レンジで加熱して食べられるもの
 6)糊食:グミやゼリーなど
 7)枯食:スナック菓子やインスタント食品などの水分の少ない食
 8)小食:食が細い
 9)五食:朝食は食べず、間食、昼食、間食、夕食、夜食の五食
 10)粉食:小麦粉からできている食べ物、パン、パスタなど
 11)コ食:コンビニ食
 12)超食:エネルギーオーバーなど、食べ過ぎ、飲み過ぎ

Ⅳ 楽しく学び実践力を高める食育について
 
 現在、朝食欠食問題を解決するために、「早寝・早起き・朝ご飯運動」が学校を中心に各地で展開されている一方、「軟食」対策も行われています。
 現代の子供が好む「軟食」もは、オムライス、カレーライス、ハンバーグなどがありますが、これらの料理には二つの特徴があります。それは、和食でないことと軟らかい食べ物が多いことです。このような軟らかい食物だけを食べていると、「噛む」ことが少なくなります。「よく噛む」ことが、早食い予防による肥満予防に繋がったり、味覚の発達、言語の発達、脳の発達、歯の健康などをもたらすなどの多くのメリットがあることを再確認する必要があります。このため、クリームシチューを食べるときには、バターロールではなく、堅いフランスパンを付け合わせるようにするなどの配慮する必要があります。

Ⅴ どの様なものを食べたらよいのか
 
 現在の日本は、どこにいてもお金さえ出せば、好きなものを好きなときに好きなだけ食べることができる「豊食」の時代を迎えています。しかし、そういう時代だからこそ、自分の体調や目的に合わせて食事を選んでいかなければ、「飽食」「崩食」になりかねないのです。私たち日本人は、何千年間もの間、ごはん、魚料理や豆料理と野菜を衷心に食してきた民族です。食物繊維の摂取量が多い食生活をしてきたのです。このような背景も考慮しながら、「選食眼」を養うような「食育」がこれからの食事療法指導に期待されているのです。
 

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