再診の方は原則「予約制」となります。
052-930-1311
お知らせ
2022年1月11日

高血圧治療と生活習慣の修正(その1)

0

Ⅰ はじめに
 
高血圧治療の目標は単に血圧を正常化することだけではなく、心肥大、腎障害などの循環器系臓器障害や脳卒中、冠動脈疾患などの動脈硬化性疾患を抑制することで、患者さんの長期予後を改善することにあります。また、降圧治療を受けている患者さんが生活の質(Quality of Life:QOL)を損なわれることなく、身体的、精神的、社会的に快適な生活を送ることができるようにならなければなりません。この目標を達成するために、高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)では、リスクを評価・層別化して,それに応じた治療方針を適応して,最終的に24時間にわたり厳格な血圧コントロールを達成するように推奨しています。

Ⅱ 生活習慣の修正
 
降圧治療で、高血圧の程度が軽く、糖尿病などの重要な危険因子や臓器障害、心血管病が併存していない場合には、初期治療として非薬物療法が選択されます。減塩や運動などの非薬物療法による降圧効果には限界がありますが、医療経済性や安全性およびQOLの維持に優れています。降圧薬治療を行う場合でも、その降圧効果を高め、薬剤数や投与量を減じるためにも、非薬物療法を同時に行うことは重要です。

表 高血圧患者に対する生活習慣の修正項目

1  減塩     6g未満
2a  野菜・果物  野菜・果物の積極的摂取*
2b  脂質     コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
          魚(魚油)の積極的摂取
3  減量     BMI(体重Kg÷身長m÷身長m)が25未満
4  運動     心血管病のない高血圧患者が対象で、有酸素運動を中心に
          定期的に(毎日30分以上を目標に)運動を行う
5  節酒    エタノールで男性20~30ml/日以下,女性10~20ml/日以下
6  禁煙    (受動喫煙も含む)

1)生活習慣の複合的な修正はより効果的です
2)*重篤な腎障害を伴う患者では高カリウム血症をきたすリスクがあります。
 肥満者や糖尿病患者などのエネルギー制限が必要な患者では勧められません。

一覧に戻る
0
ページトップへ
ご予約はこちらから
tel 052-930-1311 FAX 052-930-1310
再診の方は、原則「予約制」となります。※急患や初診患者はこの限りではありません
地下鉄東山線千種駅5番出口から徒歩1分
地図を見る
診療時間と休診日