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2020年6月1日

高齢者糖尿病の運動処方(その1)

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Ⅰ はじめに
 
加齢に伴い、生理機能、代謝能力を始めとする身体機能が低下することは皆さんもよくご存じのことと思います。ことに、糖尿病患者さんでは、認知機能を始めとして、身体機能が低下し、健康状態全般が障害されていることがよくあります。また、下肢の障害には、糖尿病性末梢神経障害や末梢血管障害も関与しています。さらに、生活の文明化に伴う身体運動量の減少と欧風化された食事(高タンパク・高脂肪食)は、内臓脂肪の蓄積を招き、メタボリックシンドローム・生活習慣病を増加させ、最終的には心筋梗塞、脳卒中などの動脈硬化精神血管障害を誘発することが明らかになってきました。
 オーストラリアでの糖尿病・肥満・生活習慣病を始めとする研究によれば、非活動的な時間を減少させて、身体活動時間を増加させることで、エネルギー需要量を増大させると、加齢による身体機能低下を改善して、代謝面での健康増進に繋がることが明らかになっています。

Ⅱ 高齢者の身体的特徴

1)加齢に伴う生理機能の変化
 「生理的老化」の特徴をまとめると次の様になります。

A 例外なく認められるが、個人差は大きい(普遍性と個体差)
B 体の種々の組織、臓器に種々の形で現れる(多様性)
C 個人の遺伝的背景の影響が大きい(内存性)
D 食事、運動、職業をはじめとする社会的背景など環境の影響を受ける
E 生理的機能が低下する方向に進行する(進行性と有害性)
 
具体的には、加齢に伴い神経伝導速度、基礎代謝率、肺活量、心拍出量、腎血流量、腎機能が低下します。一方では、腎機能や心拍出量が低下しない可能性も指摘されています。
 したがって、加齢に伴う生理機能の低下をまとめると、

A 予備力の低下
B 防御反応の低下
C 回復力の低下
D 適応力の低下

となりますが、これらの特徴は種々のストレスや生活習慣で増悪、または改善します。

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