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2018年2月11日

アルコールのカロリー(その2)

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Ⅳ ご注意!アルコールは代謝を阻害します
 
アルコールは末梢組織でのブドウ糖の利用を障害して高血糖を引き起こしたり、グルカゴンというホルモンのインスリン分泌抑制作用を阻害することでインスリン抵抗性を増強することが知られています。また、アルコールは肝臓でブドウ糖を造ることを阻害するために、正常者でも低血糖が起こることも知られています(アルコール摂取した後に、ラーメンなんかがほしくなるのはこのせいです)。さらに、アルコールは高脂血症をもたらすこともよく知られています。
 このようなアルコールの弊害が叫ばれる一方で、「酒は百薬の長」だという意見もあります。一体どちらが正しいのでしょうか。最近のアルコールの弊害と効用に関する360編の論文をまとめた大阪府立成人病センターの正岡徹先生の調査結果を表にすると、以下のようになりました。

                                               お酒論文360編の対象疾患

    悪い       良い      場合により
       
    膵癌       胆石       心筋梗塞
    乳癌       腎結石       高血圧
    食道癌      痴呆       冠動脈硬化
    肝硬変    アルツハイマー病    肥満
  パーキンソン病    血小板凝集
   旅行者下痢     術中出血

 これらの論文で共通するのは、効用ありとする論文のすべてが、「適量」という条件が付いているということです。従って、アルコールを全く禁止する必要はないと思います。しかし、アルコールが低血糖を引き起こす可能性があることは、インスリン注射中の患者やスルフォニル尿素薬のようなインスリン分泌促進作用のある糖尿病薬を内服中の患者では注意する必要があります。

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