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2022年10月17日

健康のための身体活動(その2)

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Ⅲ メタボリックシンドローム対策
  
平成17年にメタボリックシンドローム(メタボ)の概念が提案されました。腹囲85Cm以上、女性90cm以上を絶対基準とし、①空腹時血糖値11Omg/dL以上、②血圧130/85mmHg以上、③中性脂肪150mg/dL以上もしくはHDLC40mg/dL未満の3つの基準のうち2つ以上を満たすものをメタボ、1つに該当するものをその「予備軍」と定義しました。厚生労働省は、メタボの概念に基づいた健診により、対象者を階層化し、適切な保健指導(情報提供、動機付け支援、積極的支援)を実施する、いわゆる特定健診・保健指導を平成20年4月から始めました。メタボや予備軍に対して、医師、保健師、管理栄養士などが積極的に介入し、行動変容を促し、現在リスクのない者に対しても、適切な生活習慣あるいは健康の維持・増進につながる情報提供を行うこととしました。 

Ⅳ メタボ改善のための運動量
  
メタボの根本要因は内臓脂肪の蓄積なので、改善のためには内臓脂肪を減少させる必要があります。内臓脂肪の減少には身体活動の増加によるエネルギー消費量の増加と食事の改善によるエネルギー摂取量の減少で、エネルギー出納をマイナスにしなければなりません。    
 ウォーキングや水泳などの有酸素性運動が有効な手段の1つです。食事の改善なしで内臓脂肪を有意に減少させるには、1日およそ3,000歩の増加もしくは週に5回、各30分の中強度有酸素性運動を加える必要があります。また、この運動量は単に内臓脂肪を減少させる効果ばかりでなく、血糖、血圧、脂質といった危険因子を改善する効果も認められています。 

V ロコモティブシンドローム 
  
ロコモティブシンドローム(ロコモ)の代表的疾患である関節疾患は要介護が必要になる要因の7%、要支援になる要因の21%を占めることから、ロコモも重要な概念の1つです。 
 ロコモの最大の危険因子は加齢ですが、第2の危険因子は肥満であり、膝や腰への荷重の増加が、関節の炎症や関節軟骨・椎間板の変性を加速させ、筋力不足や身体活動・運動不足も危険因子であり、生活習慣病の1つと考えられます。一方で、激しいスポーツ経験や肉体労働に過剰に従事することも、いわゆる使いすぎ症候群としてロコモの要因となります。 

Ⅵ メタボとロコモ 
  
BM125Kg/in2以上の肥満者の関節症相対危険度は男性2.76,女性1.80で、慢性腰痛の相対危険度は男女共1.59です。肥満者が身体活動や運動による減量に取組むことは、痛みが発生するリスクを負うことにもなります。しかし、適切な運動介入、特に有酸素性運動、筋力 トレーニングのような無酸素性運動、ストレッチを組み合わせた複合運動は、痛みの改善に有効であることが示されています。

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