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2015年9月28日

動脈硬化症(その2)

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Ⅲ 動脈硬化症を予防するには
 
 動脈硬化症は、血管の老化現象ともいえますから、完全に予防することはできません。この観点から、糖尿病は老化を早める病気だということもできます。しかし、糖尿病と上手に付き合うことで動脈硬化症の進行を遅らせることはできます。

1)禁煙の励行
 すべての始まりは禁煙からです。糖尿病患者が喫煙するのは自殺行為に等しいともいえます。

2)良好な血糖コントロールの維持
 食後の血糖値が高いと動脈硬化が進行しやすくなることと、逆に食後の高血糖を改善することで動脈硬化の進行が予防できることが判っています。これは、高血糖になると血小板が固まりやすくなるためだと考えられています。

3)高血圧の正しい治療
 血圧を正常範囲内(130/85mmHg以下)に維持することが基本です。このためには塩分摂取の制限(1日6グラム以下)も当然必要です。

4)高脂血症の是正
 総コレステロールは200mg/dL以下、悪玉コレステロール(LDL)は100mg/dL以下、中性脂肪は150mg/dL以下、善玉コレステロール(HDL)は40mg/dL以上に維持します。最近、わが国の若い男性に心筋梗塞が急増していることが問題になっていますが、その人たちにはHDLコレステロールが低いという特徴が共通して認められています。

5)体重の管理
 適正体重を維持することは、糖尿病の治療ばかりでなく、動脈硬化症の進行も遅らせます。肥満は高インスリン血症を引き起こしますが、高インスリン血症は動脈硬化を増悪することは昔からよく知られています。

6)規則正しい運動の励行
 運動には様々な効果がありますが、動脈硬化の予防と進行を遅らせるという観点からみると、運動はHDLコレステロールを増加させるという効果があります。

7)アルコール摂取
 意外なことに、アルコールには抗動脈硬化効果が認められています。日本人を対象にした調査で、日本酒に換算して三合以上を毎日飲酒した人はそうでない人に比べて心筋梗塞が少なかったという結果がでています。反対に、アルコールには中性脂肪を増やすという悪い効果がありますから、適量のアルコール摂取に留めるのがよさそうです。

8)薬物療法
 少量のアスピリンが血小板凝集能を抑えて、動脈硬化症進行の予防効果があることが知られています。

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