家庭血圧測定の方法(その2)
Ⅳ測定条件
1)朝の血圧測定条件:朝とは起床後1時間以内とします。
a)排尿後に測定する:排尿前は膀胱が充満していて血圧は高く、排尿と共に血圧は降下します。
b)座位で1〜2分間の安静の後に測定する。
c)降圧薬を内服する前に測定する。
d)朝食前に測定する:血圧は食事中は上昇し、食後は低下します。
2)晩の血圧測定条件:晩の定義は難しいのですが、就床前に統一します。
晩の血圧測定は、食事、飲酒、入浴など多くの血圧に影響する因子があるために、誤差が生じやすく、高血圧症患者では朝の血圧に比べて10〜20mmHg低値を示します。また、就床前の血圧は、今日一般的に用いられている朝一日一回投与の降圧薬の効果をみるという観点からは、服用後12〜16時間の血圧で、降圧薬のピーク効果に近似すると思われます。
Ⅴ 測定回数
1)家庭血圧は朝晩それぞれ少なくとも一回は測定します。
2)家庭血圧はできるだけ長期間測定します。
3)降圧薬を内服していないときは、外来随時血圧が最高血圧179mmHg以下で最低血圧が109mmHg以下(軽中等症)の場合は、一週間に少なくとも五日間の測定を行います。重症高血圧症の場合は速やかに治療にはいるようにしますが、1〜3日間の家庭血圧測定が必要です。
4)降圧薬を内服して良好な血圧コントロールが得られているときでも、少なくとも一週間に3日間の測定を行うようにしましょう。
5)降圧薬を変更されたときは、7日間に少なくとも5日間は血圧の測定をしましょう。
Ⅵ 記録
測定された血圧値は、時刻、心拍数とともに記録します。
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