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2023年2月6日

心臓リハビリテーション(その1)

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1 はじめに 

心臓リハビリテーションとは、運動療法、食事療法、生活習慣の改善を柱とする長期にわたる包括的なプログラムのことです。今でこそプログラムの中で運動療法は中核をなしますが、心疾患では1950年代までは運動よりも安静が推奨されることが多かったのでした。しかし長期 安静臥床で身体的コンディショニング(運動耐容能低下、心拍血圧調節異常、骨格筋廃用萎縮、骨粗穎症などの身体調節異常が起こるこどや血栓塞栓症が多発し、正常な社会復帰の妨げとなる場合が多いことが認識されるようになり、リハビリテーションによる急性心筋梗塞後の離床と身体的コンディショニング予防が心疾患治療の重要な一端となるようになりました。これが入院期間の短縮を目指す急、性期心臓リハビリテーションです。 
一方で、近年の再涯流療法やCCU(coronary care unit:冠動脈疾患集中治療室)の普及、冠動脈バイパス術の進歩により、早期離床・早期退院が劇的に容易になったため、心臓リハビリテーションの目的が早期社会復帰に加えて、心血管病危険因子是正などによる二次予防での心疾患患者の長期予後改善と、QOL改善に変遷してきました。この長期予後改善’QOL改 善を目的としたリハビリテーションを回復期心臓リハビリテーションといいます。 

Ⅱ 心臓手術後の心臓リハビリテーション 

心臓手術後の回復期心臓リハビリテーションは、冠動脈バイパス術後患者、弁膜症術後患者の自覚症状の改善および運動耐容の改善に有効で、「心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年改訂版)」にエビデンスAで推奨されています。また、心臓外科術後は可及的速やかに急、性期心臓リハビリテーションにより離床を勧めることが推奨されています。いくつかの無作為化比較試験の結果、禁忌事項に該当しない限り、全ての心臓術後患者への運動耐容改善やQOL改善および心血管イベント減少効果を目的とした回復期心臓リハビリテーションとしての運動療法の実施は、心機能や運動器に問題があれば個別に対応する必要がありますが、概ね妥当だと考えられています。したがって、心臓術が患者には例外なく心臓リハビリテーションの実施について考慮するのが、現在の標準医療といえます。 

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