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2016年4月18日

我が国の生活習慣の変化(その1)

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Ⅰ 生活習慣病について
 
 2型糖尿病や高血圧症、高脂血症等は、生活習慣がその発症に大きく関与しているとして、1996年12月より当時の厚生省は「生活習慣病」という概念を導入しました。なかでも糖尿病は生活習慣病の代表選手のようにいわれています。私は個人的には、生活習慣が悪いから糖尿病になったという考えには反対です。もし、本当に生活習慣が悪いだけで糖尿病になるのなら、もっと糖尿病患者が多くてもよいはずです。糖尿でない人たちが毎日規則正しく運動していて、だれも太っていないということがないことは誰でも知っています。実際は、糖尿病は遺伝的な素因を持った人にしか発症しません。このため、一種の遺伝病と考えた方がよいと思います。しかし、生活習慣を改善することで糖尿病の素因(遺伝子)を持っている人でも、糖尿病にならないで済みます。敵を知り己を知ることは、糖尿病の予防だけでなく、治療にも多大な成果があります。そこで、我が国の生活習慣がどのように変化してきたかを考えてみます。

Ⅱ 食生活の変化

 食生活の変化は、大きくふたつの時期に分けられます。第一は戦後から高度成長期までの約30年間で、エネルギー摂取量の増加、脂肪摂取の増加と炭水化物摂取の減少、植物性食品の減少と動物性食品の増加が特徴的です。第二は高度成長以後から現在までの時期で、この時期統計上は第一期と余り変化はない。エネルギー摂取量は昭和50年の2226kcalをピークに徐々に減少し、昭和60年からははぼ2000kcal前後で横這いとなっていますが、脂質摂取量、なかでも動物性脂肪摂取量の増加だけはわずかづつですが継続しています。
 平成6年度の国民栄養調査によるエネルギーの栄養素別構成比は、炭水化物が57.6%、たんぱく質が15.8%、脂質が26.4%でした。
 食習慣は、特に若年層では不規則になっていて、10、20歳代では、「食事を決まった時間に取っていない」、「食事に十分な時間をとっていない」というものが約40〜50%みられ、20歳代では「欠食が多い」が男性で29.7%、女性で18.8%みられました。

Ⅲ 労働環境の変化

 実労働時間数は昭和35年の2484時間をピークに漸減傾向が続いていて、平成8年には1918時間と200時間を下回っている。職種別では、農林漁業者(880万人→352万人)の減少と、事務業従業者(755万人→1263万人)と専門的・技術的職業従事者(295万人→804万人)の増加が顕著です。

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