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2017年5月6日

日本人の糖尿病の特徴(その2)

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Ⅳ インスリン抵抗性とインスリン分泌能
 
 インスリン分泌能は欧米人に比べて、日本人は脆弱だと考えられています。経口ブドウ糖負荷試験の成績で比べてみると、正常者でも日本人は欧米人に比べてインスリン分泌能が低いことが特徴でした。
 これらのことから、日本人のインスリン抵抗性の程度は、欧米人に比べて比較的軽度だと考えられています。インスリン抵抗性が進行してインスリンの効きが悪くなると、私たちの体はインスリン分泌量を増加して効きの悪さを補おうとしますが、この分泌量を補う能力も日本人の方が白人に比べて低いのです。具体的には、空腹時血糖値が125mg/dL以上になると、日本人のインスリン分泌の代償増加は低下してきますが、欧米の白人は空腹時血糖値が140mg/dLまで補うことができるというのです。これは、日本人の糖尿病の特徴の一つである、若年者に成人型糖尿病が多いという一つの原因かもしれません。欧米の白人では、15歳以下の糖尿病はほぼ100%1型糖尿病でインスリン注射が必要なタイプですが、日本人では15歳でも50%位は2型糖尿病で、大人の糖尿病と同じタイプなのです。

Ⅴ 糖尿病の合併症と死因
 
 糖尿病の合併症のうち、網膜症は糖尿病の罹病期間と糖尿病のコントロール状況に左右されることが判っています。日本と欧米の調査研究の比較では、網膜症の発症に関しては日本人と欧米人との間に差はないようです。
 糖尿病性腎症による死亡の糖尿病患者の死因に占める割合は、アメリカ人では3.7%なのに対して日本人では11.2%と高くなっています。アメリカのボストン市にあるジョスリン・クリニックという世界で最も有名な糖尿病専門病院のデータをみても、腎不全の死亡率は男性4%、女性3%と、やはりアメリカ人の方が日本人よりも腎症にかかりにくいことを示しています。腎症は遺伝的な要因が無視できないという研究報告がありますので、日本人には腎症になりやすい体質が遺伝的にあるのかもしれません。
 虚血性心疾患死亡率に関して、アメリカ人と日本人を比較してみると、糖尿病でない人でみても、男女ともにアメリカ人の方が日本人よりも2~3倍高い値を示していましたが、糖尿病患者ではこの差はより一層顕著でした。
 脳血管障害による死亡をみると、日本人の方が欧米人よりも高い死亡率を示していました。

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