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2021年7月11日

温泉療法の効用(その2)

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Ⅱ 温泉の科学
 
(2)化学作用

①イオン、化合物
 溶存しているイオンや化合物により温泉独特の効能があります。殺菌作用、保湿作用、角質増殖、洗浄作用などの皮膚への効果が主です。マグネシウムの飲用は脳卒中や心筋梗塞の死亡率を低下させるとの報告があります。一般に、湧き出した直後の新鮮な温泉は無色透明で反応性の高いイオンが豊富で、酸化還元電位も高く、整体に及ぼす作用は高いが、大気中の酸素に触れることで温泉水は酸化して(温泉水の老化・劣化現象)、反応性の低い化合物になり着色します。一般的に、濁り湯よりも無色透明な湯の方が医学的効果は高いといえます。

②ガス
 主な温泉ガスは二酸化炭素CO2、硫化水素H2S、亜硫酸SO2です。天延ガスやメタンガスは温泉ではありません(温泉法)。日本では温泉ガスを含む温泉数はわずか数%です。低濃度とはいえ毒性があり空気より重いので、かけ流しでない浴槽では水面上にガスがたまりやすいので注意が必要です。二酸化炭素や硫化水素は直接皮膚を浸透して血管に達して血管平滑筋を弛緩させるため、血管は拡張して血圧は低下します。

③pH(酸性度)
 一般に酸性泉には殺菌作用があり、アルカリ泉には乳化作用があります。草津温泉はpH2.0の強酸性で五寸釘を数日で溶かしますが、皮膚を溶かすことはなく皮膚疾患への効能は高いものがあります。アルカリ泉は皮膚を溶かすため肌がつるつるする感触がありますが、強アルカリ泉では皮脂がかなり溶けていくので注意が必要です。弱アルカリ泉は皮膚の脂肪酸と反応して石鹸が生成され、皮膚を洗浄します(美人の湯)。

3)生物作用

総合的生体調整作用
 日常の生活を離れて温泉に入ると、何となく気分が落ち着いて疲れが取れたという漠然とした効果が得られます。この様な曖昧な作用を総合的生体調整作用(非特異的変調作用)といいます。
 温熱、水圧、イオン、放射線、運動などの非特異的な弱い刺激を生体に繰り返し加えることにより、乱れた生体機能を本来のリズムに整える作用と推定されています。物理作用や化学作用は現代化学によって代用可能となるでしょうが、この総合的生体調整作用は温泉地にしか存在しません。この温泉地特有の未知の魅力ある作用こそが温泉療法の真髄ともいえます。
                                

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