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2026年9月14日

痛風の生活指導(その2)

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Ⅲ 飲酒制限
 
アルコール摂取量に比例して痛風発作のリスクが高まります。アルコールは肝臓で代謝されるときにATPを消費し、過剰摂取で内因性プリン分解を亢進することで血清尿酸値を上昇させます。また、アルコール飲料に含まれるプリン体の影響も重要で、酵母、麦芽由来のプリン体を多く含むビールが蒸留酒やワインよりも血清尿酸値を高くします。血清尿酸値への影響を最低限に保つ摂取量の目安は、一日に日本酒一合、ビールは販売元により350~500mL、ウイスキー60mLとされています。ワインは148mLまでは血清尿酸値を上げません。

Ⅳ尿酸代謝に影響する食物
 
果糖、キシリトールは代謝されるときにプリン体分解亢進をきたして血清尿酸値を上昇させます。果糖は砂糖の構成成分ですので、砂糖の過剰摂取は痛風のリスクとなりますので、果糖を多く含む甘味飲料や果物ジュースは控える方がよいでしょう。これとは逆にコーヒー、チェリー、ビタミンC、乳製品(特に低脂肪乳製品)は痛風リスクを低減します。
 果物、野菜、ナッツ、低脂肪乳製品、全粒穀類と鞘豆類を多く取り、食塩、甘味飲料と肉類摂取を減らしたDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食を取ると血清尿酸値が低下し、肉類、フライドポテト、精製粉食品、甘味とデザートを多く摂取する西洋食に比べて痛風リスクが低下したとの研究結果もあります。またイタリア、スペイン、ギリシャなど地中海沿岸諸国の伝統的食事である地中海食はDASH食同様に果物、野菜、ナッツ、豆類、全粒穀類、乳製品を毎日、魚を週二回程度食し肉類、甘味、菓子類の摂取量が少ない食事内容ですが、このような食事ではクレアチニンと血清尿酸値の低下をもたらしました。痛風の重要な合併症である尿路結石の予防には尿アルカリ化と飲水が有効ですが、DASH食の要素が多いほど尿アルカリ化が進みます。飲水量は一日の尿量を2,000mL以上に保つことを目標にすることが勧められています。

Ⅴ 運動と尿酸
 
運動は肥満を是正してメタボリック症候群を改善することから血清尿酸値を低下させることが期待されますが、その反面ATP分解による尿酸産生亢進と腎血流量低下と乳酸産生増加による尿酸排泄低下の両方により高尿酸血症となります。特に短時間の激しい運動では血清尿酸値は上昇しますが、有酸素運動では上昇しません。また持続的に長距離走を行っている選手たちの血清尿酸値は、運動しない者より低い傾向にあり、運動には継続性が重要なことが判ります。歩行、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を脈が少し速くなる強度で、少なくとも10分以上の運動を合計一日30分以上または60分適度行うのが適しています。痛風患者ではレジスタンス運動により血清尿酸値が上昇しやすいため、低強度の運動が好ましいとされています。
 

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