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2024年3月3日

糖尿病と尿酸(その2)

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V 高尿酸血症の原因 

1)遺伝的要因 
尿酸に関する遺伝子は、遺伝子の影響が強く尿酸値を動かすタイプのものは稀です。多いのは尿酸値を動かす影響が弱い遺伝子で、腎臓の尿細管や消化管に分布していて、尿酸の排泄に関係していると考えられています。 

2)食生活の問題 
肉食や海産物は痛風を増やします。野菜や乳製品は痛風を減らすと考えられています。また、痛風の患者さんの60%に肥満があり、肥満度が大きいほど尿酸値は高くなります。カロリー制限をして適正体重を維持することが大切です。 

3)飲酒の問題 
アルコール飲料を飲むと尿酸値は一時的に上がります。アルコールが体内で分解されるときに尿酸が作られること、その際にできる乳酸が体内に尿酸を蓄積すること、一部のアルコール飲料には尿酸の元になるプリン体が多く含まれていることなどがその主な原因です。プリン体は、ビールに最も多く含まれ、ウイスキー、ブランデー、焼酎などの蒸留酒には余り含まれていません。ワインは尿酸を少し減らすという報告もあります。日本酒については不明です。

4)ストレスや行動パターン 
ストレスは尿酸値を上げます。運動もやり方次第では尿酸値を上げます。激しい運動は尿酸値を一時的に上昇させます。発刊や下痢で脱水状態になったときも尿酸値は上昇します。尿量が一日2L以上になるようにすることが理想ですが,少なくとも毎日2L以上の水分摂取が必要です。ストレスの上手な発散も大切です。 

Ⅵ 糖尿病と尿酸値 
1)糖尿病発症初期は尿酸値は低くなります。これは空腹時血糖値が140mg/dL以上になると、腎臓からの尿酸の排泄量が増加するためです。 

2)2型糖尿病の原因であるインスリン抵抗性によりもたらされる高インスリン血症は、尿細管でのNa再吸収を増加させ、これと共役する尿酸排泄を阻害するため高尿酸血症になります。 

3)糖尿病性腎症が進行すると、腎臓の糸球体演過量が減少により、腎臓からの尿酸の排泄が低下するため、高尿酸血症になります。

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