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2024年3月11日

J-DOIT3(その1)

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Ⅰ J-DoIT3とは
 
糖尿病患者は、細小血管障害や大血管症により生活の質(QOL)が低下して、寿命が短縮します。これらの血管合併症の抑制には血糖コントロールの改善だけでは十分ではなく、血圧・脂質も含めた統合的な介入の有効性が、これまでの大規模臨床研究で示唆されています。しかし、これらの研究は我が国とは糖尿病の病態の異なる海外のものでした。J-Do IT3(Japan Diabetes Optimal Integrated Treatment for 3 major risk factors of cardiovascular disease)は、統合的多因子介入と生活改善の夜効果を検証した、我が国発の大規模臨床検査のことです。 

Ⅱ 糖尿病患者の大血管合併症予防と血糖コントロール 

今のところ糖尿病は治癒しない疾患で、その治療の目標は細小血管障害や大血管障害の発症や進展を抑制して、糖尿病患者の健康寿命を健常者と変わらないレベルまで保つことにあります。しかし、糖尿病患者の寿命は、我が国の研究によれば、男性も女性も日本人平均と比べて10年以上短いといわれています。同様な成績は海外の研究でも示されています。このような糖尿病患者に寿命の短縮には、主に虚血性心疾患や脳卒中などの大血管障害の発症が寄与していると考えられています。 
2型糖尿病合併症抑制に関する先駆的研究であるUKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)では、糖尿病と診断されたばかりの患者をスルフォニル尿素薬(SU薬)やインスリンなどで治療する強化療法群と、食事・運動療法を中心とする従来療法群とに分けて平均10年間観察した結果、10年間の平均HbAlcが7.0%であった強化療法は、平均HbAlcか7.9%の従来療法に比べて、細小血管障害は有意に抑制したが大血管障害は抑制しなかったと報告しています。しかし、その後10年間のフォローでは、従来療法群も強化療法群も同じ治療内容に移行し、血糖コントロールはその後10年間にわたり両群間で差を認め無かったにもかかわらず、細小血管障害の抑制効果は持続し、さらに最初の10年間では有意差を認めなかった心筋梗塞や総死亡も強化療法群で有意な低下が認められるようになったことが明らかにされ、これを治療開始期の強化療法の遺産効果と呼ぶようになりました。このことで、糖尿病診断後の早期・軽症のうちから血糖値の良好なコントロールを維持することが重要だと考えられるようになりました。 
一方、糖尿病の櫂病期間が長く、大血管症の既往やそのリスクの高い患者における厳格血糖コントロールのメリットの有無を調査した米国で行われたACCORD、ADVANCE、VADTの結果では、強化療法群の平均HbAlcはおのおの6.4%、6.5%、6.9%で、一見極めて良好でしたが、非致死性心筋梗塞・脳卒中・心血管死などの大血管症は、いずれの試験でも有意な減少には至りませんでした。むしろ、ACCORDでは強化療法群の死亡率が22%有意に増加していることが判明したため、この試験は途中で中止になっています。

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