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2020年6月14日

肥満と肥満症(その1)

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Ⅰ 肥満とは
 
肥満とは「脂肪組織が過剰である状態」です。したがって、肥満と診断するためには、体脂肪量を測定する必要があります。これまで体脂肪量を測定する方法としては、体密度法などのいろいろな方法が考案されましたが、正確度は高くても簡便ではないという欠点がありました。最近、家庭用体脂肪計などで汎用されているインピーダンス法は簡便ですが再現性に問題があり、機会によるバラツキが大きいという欠点があります。
 そのため、日常診療や健康管理などの現場では、簡単に判断できる体格指数(肥満度)を用いるのが一般的です。これまで体格指数として多くの指数が考案されましたが、現在ではBMI(Body Mass Index:体重(Kg)÷身長(m)の2乗)が通常用いられています。日本ではBMI25以上を肥満としていますが、欧米で用いられているWHO(世界保健機構)基準ではBMI30以上が肥満で、BMI25~30は過体重とされています。日本基準、WHO基準共に、BMI値による有病率、死亡率を検討したところ、BMI18.5~25.0を普通体重と定めています。

肥満度分類

BMI 我が国の判定 WHO基準
< 18.5 低体重 Underweight 18.5≦~<25.0 標準体重 Normal range 25.0≦~<30.0 肥満 (1度) Preobese 30.0≦~<35.0 肥満(2度) Obese class I 35.0≦~<40.0 肥満(3度) Obese class II 40.0≦ 肥満(4度) Obese class III                  日本と欧米との間で、BMI25~30の取り扱いが異なる理由のひとつに、欧米は日本に比べ肥満者が多いこと、日本では肥満度が低くても肥満に起因する合併症の有病率が欧米よりも高いことなどが挙げられます。 Ⅱ 肥満の増加とその影響   現在、日本を始めとした世界中の各国で肥満の増加が大きな問題になっています。アメリカではBMI30以上の肥満は1960年代には女性で約15%、男性で約10%だったのが、2005年には男女ともに30%を越え、成人全国民の32.2%が肥満、BMI25以上の肥満と過体重を合わせると66.3%に達しています。一方、我が国も肥満者数は増加し、BMI25以上の肥満者は男性の平均で1970年代は約17%に過ぎなかったのに、2000年代には約28%にまで増加しています。女性の平均には大きな変化は認められrませんが、60歳代以上では増加が認められています。

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