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2020年6月22日

肥満と肥満症(その2)

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Ⅲ 肥満症とは
 
肥満症とは、「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量する必要とする病態をいい、疾患単位として取り扱う」と定義されています。BMI25以上が肥満で、肥満に内臓脂肪の蓄積、あるいは肥満に起因ないし関連する健康障害が1つ以上あると肥満症になります。
                            
肥満に起因ないし関連し、減量を要する健康障害

1 2型糖尿病・耐糖能障害
2 脂質代謝異常
3 高血圧
4 高尿酸血症・痛風
5 脂肪肝
6 蛋白尿(肥満腎症)
7 冠動脈疾患: 心筋梗塞・狭心症
8 脳梗塞:脳血栓症・一過性脳虚血発作
9 睡眠時無呼吸症候群・ピックウィック症候群
10 整形外科的疾患:変形性関節症・腰痛症
11 月経異常

 さらに内臓脂肪蓄積に、血圧高値、血糖高値、脂質異常のうちに項目以上があると、メタボリックシンドロームになります。この病態が進行していき、肥満(内蔵蓄積)に2型糖尿病、高血圧症、脂肪異常症が揃うと「死の四重奏」となります。特に内臓脂肪蓄積とそれに起因する健康障害の合併が増せば動脈硬化性疾患の進展が急激に進行します。しかし、逆に肥満の是正、内臓脂肪蓄積の減少が、合併症の改善、心血管疾患などの動脈硬化性疾患の改善あるいは予防に直結します。

Ⅳ 肥満と癌
 
肥満は悪性腫瘍(癌)の発症、進展とも関係しています。肥満と関係があるとされている癌には、子宮癌、乳癌、大腸癌、肝癌、胆嚢癌、などがあります。減量を行っても、これらの癌の改善には至りませんが、癌の予防には肥満の改善が重要です。

Ⅴ 高度肥満症
 
日本では、人口の約0.3%しかBMI35以上の肥満者はいませんが、心不全、呼吸不全、浮腫、糖尿病、関節障害による運動障害などや精神的な問題をも合併しています。

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