再診の方は原則「予約制」となります。
052-930-1311
お知らせ
2019年1月6日

脱水に注意しましょう(その1)

0

Ⅰ はじめに
  
 脱水症は、特に高齢者でもっとも頻度の高い体液電解質異常です。高齢化社会になり、基礎疾患を持っていたり、病気にかかりやすい人口が増えてきているために、脱水によって入院が必要になったり、治療が必要となるケースが以前より非常に増えてきています。脱水症は予防あるいは早期のうちに診断治療が可能な病態なので、このような脱水症にかかりやすい人で、脱水症の早期発見に如何に努めるかということが大切になります。

Ⅱ なぜ、脱水が問題なのか
 
 脱水が問題であるということは感覚的には当然のことと思えても、いわゆる低血圧・ショックなどの極端な循環不全に落ちいるような状況以外には、脱水によってもたらされる病態を思い浮かべられる人は多くはありません。
 水分バランスの維持は、年齢によらず健康に必須です。十分な水分摂取は、起立性低血圧だけではなく、転倒や便秘、膀胱ガン、さらには冠動脈疾患をも減らすことができます。また、脱水は薬剤の毒性を顕在化させ、腎障害・電解質異常・高体温などにつながる危険性もあります。高齢者の入院や死亡を増加させるともいわれています。このように、脱水は多くの病態や合併症につながる重要な要因なのです。

Ⅲ なぜ、高齢者は脱水になりやすいのか
  
 脱水症が最も多く認められるのは、高齢者です。高齢者は元々基礎疾患を持っていることが多く、病気にもかかりやすいために、以下の表のような水分摂取低下・水分喪失増加を来しやすい病態にあることが多いからです。

                表 脱水症の誘因
                                                      水分喪失の増加         水分摂取の低下 
  口渇感の低下   腎臓からの喪失増加(糖尿病・高Ca血症・
  体力消耗性疾患の合併 利尿剤など)
  消化管疾患   消化管からの喪失(下痢・嘔吐・人工肛門)
  意識障害・精神障害   皮膚からの喪失(高温乾燥環境・発汗過多・
  体動不能による水分摂取不能                    火傷など)
  水のない環境(砂漠など)        その他(術後ドレーン排泄)

 脱水症とは、水分の摂取と喪失のバランスで、水分喪失が水分摂取を上回った場合に起こります。水分摂取が低下したり、水分喪失が増加したりすることが脱水症に繋がります。  

一覧に戻る
0
ページトップへ
ご予約はこちらから
tel 052-930-1311 FAX 052-930-1310
再診の方は、原則「予約制」となります。※急患や初診患者はこの限りではありません
地下鉄東山線千種駅5番出口から徒歩1分
地図を見る
診療時間と休診日