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2016年7月19日

腎臓について(その2)

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Ⅳ 腎臓病の予防と治療

1)微量アルブミンに注意
 微量アルブミンが尿中に排泄されるのは、腎障害の始まりの信号です。尿検査で3+が持続するようになったら、注意しましょう。

2)血糖コントロールを良好に保ちましょう
 血糖コントロールが良好な人ほど腎障害が少ないことが多くの調査・研究で明らかにされています。微量アルブミン3+が持続したり、尿タンパクが陽性でも、良好な血糖コントロールは腎障害の進行を遅らせます。

3)ACE阻害薬とARB
 アンギオテンシンII変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)とアンギオテンシンII受容体阻害薬(ARB)という2種類の高血圧治療薬に、腎臓を保護する作用があるため、これらの薬は糖尿病性腎症の発症を予防したり、進行を遅らせたりすると期待されています。欧米の糖尿病専門医は、微量アルブミン3+以上や、尿タンパク持続陽性の人は、たとえ血圧が正常でも、これらの薬のいずれかを内服すべきだ考えています。血圧が正常な人が、これらの薬を内服しても、血圧が下がりすぎる心配はありません。

4)高血圧治療を確実に
 高血圧は高血糖よりも腎臓に悪影響があります。このため、高血圧の治療を確実に行うことが大切です。最高血圧が130mmHg以下で、最低血圧が80mmHg以下になるようにします。先ほど述べたACE阻害薬やARBなどの降圧薬が、糖尿病患者の高血圧治療の第一選択薬だとされています。また、一種類の降圧薬では十分な血圧低下が達成できないときは、数種類の降圧薬を併用してでも、目標とする血圧まで下げるべきです。欧米での成績では、目標の血圧値まで低下させるのに必要だった降圧薬の併用数は、平均で3.2種類だったとのことです。

5)鎮痛薬の乱用に注意
 鎮痛薬を乱用すると、腎臓病をわるくすることが知られています。このため、腎臓病を予防したり、進行を遅らせるという観点から、鎮痛薬の乱用は元に慎むべきです。
 ただし、心筋梗塞や脳梗塞予防のための少量のアスピリンは腎臓には何ら悪影響を及ぼさないことが知られています。

6)高タンパク食を避けましょう
 高タンパク食が腎臓に悪影響を与えるため、極端なタンパク制限が必要だと考えられてきましたが、長期にわたる極端なタンパク制限が本当に腎臓病の進行を遅らせるかどうかは最近議論のあるところです。体重1Kg当たり、0.6〜0.8グラム程度の、中程度のタンパク制限で十分なようです。

7)禁煙しましょう
 いまさら説明の必要はないでしょう。

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