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2022年4月25日

非アルコール性脂肪肝(その2)

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Ⅲ 薬物療法
 
肥満を伴わないNASH患者さんでは、基礎疾患の有無に応じて薬物療法が考慮されます。また、肥満があって食事・運動療法による効果が不十分な患者さんに対しても、薬物療法が追加されます。多くのNASH患者さんは糖尿病、高コレステロール血症、高血圧症を合併していることから、それぞれチアゾリジン誘導体(アクトス錠)、スタチン(クレストール・リバロ錠)かエゼチアメブ(ゼチーア)、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(アジルバ、オルメテックなど)を投与することが提唱されています。一方、上記基礎疾患を合併していない場合は、ビタミンEの投与が提案されています。

①チアゾリジン誘導体(アクトス錠15mg・30mg)
 NASHの病態にはインスリン抵抗性が深く関わっているため、インスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン誘導体の有効性が検討され、肝脂肪化、肝小葉内炎症、幹細胞の風船様変性が改善することが明らかにされています。薬剤を中止すると速やかに効果が失われると報告されています。わが国では,この薬は2型糖尿病にしか保険適応がないことが問題です。

②スタチン(クレストール2.5mg・5mg・リバロ錠2mg)とエゼチミブ(ゼチーア10mg)
 スタチンは多くの高コレステロール血症の患者さんに使われていて、血清脂質と肝機能を改善することが報告されています。しかし、NASH患者さんで肝組織学的改善に関する報告は少なく、統一した見解は得られていません。
 高コレステロール血症に用いられるその他の薬剤としてエゼチミブがあります。この薬は小腸のコレステロール・トランスポーター阻害薬で、肝臓へのコレステロール運搬料を減少させて血中のLDLコレステロール濃度を低下させます。この薬剤の使用で肝脂肪化、肝小葉内炎症、肝細胞の風船化変性が改善したとの報告があります。

③アンジオテンシンⅡ受容体
 肝臓の構成細胞である肝星細胞はコラーゲン繊維を産生します。この肝星細胞が活性化すると過剰のコラーゲン線維を造るようになり、肝線維化や肝硬変、肝癌をもたらします。この肝星細胞にはアンジオテンシⅡ受容体があり,アンジオテンシンが結合すると肝星細胞が活性化して線維化が進行します。このため、降圧薬であるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を服用していると肝線維化が改善したという報告があり,高血圧合併のNASH患者さんに積極的に使用すべきだと提案されています。

④ビタミンE(ユベラNソフトカプセル 200mg)
 ビタミンEはフリーラジカルに対して拮抗作用があるためにNASHへの有効性が示唆されています。ビタミンEはNASH患者の肝組織学的改善が得られるとの報告や、肝脂肪化を改善する効果はチアゾリジン誘導体よりも強いという臨床データも示されています。
 
 Ⅳ その他の治療法
  この他に,瀉血治療,減量手術,肝移植などが提案されています。

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