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2017年3月21日

靴下の選び方(その2)

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Ⅳ 足にかかる圧力
 
 厚手で弾力性のある素材で作られた靴下は、足にかかる圧力を30%も軽減します。足にかかる圧力が高いということは、魚の目や潰瘍を作る原因の一つです。したがって、足にかかる圧力を低減することは、潰瘍を予防して足の感染症や足の切断などという悲劇を予防することになります。
 厚手の靴下を履くときは、靴が厚手の靴下を履いても十分に余裕があるかということにも気を付けてください。
 最近はいろいろな新機能をもった靴下も発売され始めています。皮膚のズリ力(歩行時に表皮と皮下組織の間に起こるズレにより生じる力のことです)を軽減する靴下というのもあります。また、靴下そのものにクッション性を持たせた製品も出てきました。しかし、これらの靴下にも欠点があります。それは靴下が厚手になり、手持ちの靴では却って窮屈になってしまうことがあることです。このような厚手の靴下を購入したときは、その靴下を履いても窮屈でないような靴を新たに買い求める必要があります。
 収縮性が強すぎる履き口の靴下は避けましょう。履き口に切れ目を入れたり、履き口のゴムを切ったりして、履き口を緩くしている人を見受けますが、これは却って歩行中に靴下がずれてしまい、靴擦れの原因にもなりますから止めるべきです。
 古い靴下で穴が開いたものも靴擦れの原因になりますから、糖尿病性神経障害がある人は避けた方が賢明です。また、靴下の穴を繕うのは、繕った後が平らにならないために、却って危険です。

Ⅴ 靴下の素材
 
 靴下の素材についても注意を払う必要があります。化学繊維の靴下よりも綿製の靴下が一番だという意見もありますが、そうともいえません。綿製の靴下は水分を吸収しやすく、一度濡れると乾きにくいという欠点があります。濡れた靴下を履き続けていると、細菌や水虫などの感染症にかかりやすくなります。細菌や水虫の菌は湿って、暖かく、暗い場所でよく繁殖するからです。最近は抗菌効果のある素材でできた靴下もあります。自分によくあった素材の靴下を選ぶようにしましょう。既に水虫のある人は、すぐに治療を始めてください。
 糖尿病患者さんにとって、足の健康は全ての基本になります。靴や靴下を選ぶときには、十分過ぎるほどの注意を払うようにしてください。
 

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