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2017年10月2日

Glycemic  Index(GI)について(その1)

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Ⅰ はじめに
 
 Glycemic Index(グライセミック・インデックス:GI)とは、同じエネルギー量の食品でも摂取後の血糖値の上昇率が異なることに注目したカナダ人のジェンキンスらによって1981年に提唱された、炭水化物(でんぷん)による血糖値上昇の指標のことです。
 GIに関する研究は、それ以後20年以上にわたって種々の観点から行われました。例えば、低GIの食事をするとHDLコレステロール(善玉コレステロール)が高くなるということなどが明らかにされています。また、肥満が循環器疾患、癌との関係についても研究されています。
 欧米では主に漂白パンを基準にGIが計算されています。1995年には約600種類以上の炭水化物のGI値が報告されています。
 我が国では、GIの検討や、GIに関する研究が欧米ほど熱心には行われていませんが、日本人の主食である米飯を基準食品としたGIの計算が行われています。一時、大きなブームとなった「低インスリンダイエット」という考えでは、このGIが非常に重要な位置を占めていて、多くの人々がその意味をよく理解しないままにGIに振り回されていました。

Ⅱ GIとその測定条件
 
 GIは炭水化物食品の血糖値を上昇させる能力を表しています。一定量の炭水化物(食物繊維を含まない)を含んだある食品を摂取した後の血糖値の上昇面積を、同量の炭水化物を含む基準食品を摂取した後の血糖値の上昇面積と比較して、その割合をパーセンテージで表した数字です。
 GIの評価方法については1991年に国際的な標準化が行われ、炭水化物としての基準摂取量を50グラム(食物繊維を含まない)として、糖尿病ではない健康人10人が、その食品を摂取したときの平均値でGIを計算することが決められました。

Ⅲ 米飯を基準食としたGI
 
 欧米では漂白パンを基準にしてGIを計算していますが、我が国の実情に合わせて、炭水化物50グラムを含む米飯(包装米飯147グラム)を基準食として使用して計算したGIが公表されています。
 これによると、糖液や赤飯、もちなどは米飯に比べてGIが高く、うどんやそば、スパゲッティーは低いGIになっています。また、米飯に酢を混ぜたすし飯や米飯と味噌汁、大豆製品、乳製品を組み合わせて摂取した場合のGIはいずれも低い値になっています。

       日本人による日本食のGlycemic Index(GI)
            米飯を100とした場合

  糖液         122                  
  米飯と味噌汁      74
  せんべい       111                  
  米飯と納豆       68
  赤飯         105                 
  米飯とヨーグルト    71
  もち         101                
  米飯と牛乳       69
  米飯         100                 
  すし飯         67
  粥           99                  
  うどん         58
  バターライス      96                 
  スパゲティ       56
  白パン         92          
  そば          56

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