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2017年8月16日

 嗜好食品(菓子類)について

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Ⅰ はじめに
 
 食事療法の基本は、正しい栄養バランスで適正な指示エネルギー量を守ることにあります。しかし、仕事の都合、家庭環境や付き合い、ストレス解消などのいろいろな理由で、お菓子や清涼飲料水、アルコール飲料などの飲食が避けられないことがあります。嗜好食品のお菓子、清涼飲料水、ジャム、菓子パンなどは、砂糖を多く含み血糖値や中性脂肪が高くなりやすいため、糖尿病の治療上可能な限り控えるのが望ましいといえます。

Ⅱ 食事療法の意識調査からみた食事療法の乱れの原因
 
 ある病院の調査によると、調査した糖尿病患者の90%のヒトが食事療法が乱れたことを経験していました。その原因として、旅行、宴会、よいコントロールが続いているとき、来客や外食などがあげられていました。「宴会などで糖尿病であることを意識しますか」という質問には、96%のヒトが意識すると答え、「ジュースなどを勧められたらどうしますか」という質問には、20%のヒトがのむと答えていましたが、男性では40%のヒトが断り切れずに飲んでしまうと答えていました。
 この調査の結果では、家庭以外の場所での食べ過ぎ、飲み過ぎが食事療法を乱す原因となっていました。

Ⅲ 高齢者が選んでいる菓子類
 
 菓子類の好みは、年齢、地域や季節により異なるものと思われますが、ある医院で65歳以上の糖尿病患者さんを対象にして調査したところ、菓子類は、せんべい、饅頭、甘納豆、かりんとう、ビスケット、乳酸菌飲料、干し柿、乾燥芋、アイスクリームの順で選ばれていました。摂取量は2~4単位が約50%、2単位以内が34%で、主食と交換して菓子類を食べているヒトは少なかったとのことでした。
 一方、嗜好品以外に、体に良いと思って食べているものとして、胡麻、梅の砂糖漬け、干し柿、乾燥芋、らっきょうの砂糖漬け、大豆、玉葱、きな粉、などがあげられていました。これらの食品を糖尿病食とは別として多量に摂取しているヒトが少なからずいたとのことでした。
 別の病院の同様な調査でも、実際の摂取カロリー量が指示された量よりも過剰となる原因としては、菓子類があげられていました。菓子類の摂取量は、血糖コントロールの良好なヒト達で、平均2単位、血糖コントロール不良なヒト達では平均2.7以上だったと報告しています。血糖コントロールが良好なヒト達は菓子類を主食との交換で食べていたそうですが、血糖コントロールが不良なヒト達は主食との交換ができていなかったそうです。
 これらの調査で判ったことは、基本的に嗜好品としてのお菓子類の摂取は、できるだけ控えることが原則だが、どうしてもというときは、1日1単位以内に抑えて、主食と交換し、夕食後の摂取は控えた方が良さそうとのことでした。

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