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2017年6月19日

 Fish Oil(魚油)について(その1)

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Ⅰ Fish Oil(魚油)とは
 
 人類史上、魚は人々の食生活の一部を支えてきました。魚は主要な食糧源であり、魚料理は多くの人々に好まれています。さらに魚の健康への有効性も新しく発見されています。最近の研究は、魚介類を取り入れた食事あるいは魚油サプリメントによる健康への有効性を明らかにしつつあります。高コレステロール血症での血中脂質改善、うつ病症状の低減、月経期間中の痛みの軽減、関節炎及びその他の炎症性疾患の症状に対する緩和作用、さらにまた、ガン細胞の増殖抑制作用などの研究報告があります。
 2000年10月アメリカ心臓病学会は心血管疾患リスクを低下させるための新しいガイドラインを発表し、一週間に二回以上魚を摂取することを推奨しました。冷たい海水に生息する魚を摂取することが心疾患に対して有効であるとの最近の研究成果に基づいた勧告です。また、2000年10月には、アメリカ食品衛生局(FDA)が1993年に発行した従来の基準を改定して、ω3系脂肪酸の摂取が冠動脈疾患の発生リスクを低下させるかもしれないという健康表示を許可しました。

Ⅱ 魚油、EPA、DHAとは何か
 
 冷たい海水に生息する魚と一部の甲殻類に由来する魚油は、ω3系脂肪酸を多く含んでいます。これまでの研究により、ω3系脂肪酸が心疾患、うつ病、月経痛、炎症性疾患及びおそらく癌に対しても有効であることが証明されています。
 ω3系脂肪酸は必須脂肪酸であり、人の体内では合成することはできません。「ω3系」という名称は、これらの脂肪酸の化学構造に由来して名付けられたものです。リノレン酸などのω3系脂肪酸類は、ナッツや大豆からも摂取することができます。
 エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)は、冷たい海水に生息する魚に由来するω3系脂肪酸で、これらの脂肪酸のことを「魚油」と呼ぶことが一般的です。

Ⅲ 魚油の必要量はどれくらいか
 
 魚油の1日必要量は特に定められていないが、魚油を取り入れた食事が健康的であることはすでに認められています。多くの栄養専門家は、健康な成人に対して、魚を一週間に2~3回の割合で摂取することを勧めています。ω3系脂肪酸を摂取できる魚(1サービングに2~4グラムのω3系脂肪酸)は、タラ、マグロ、サケ、カラスガレイ、サメなどです。
 0.25~2.9グラムの魚油を含むサプリメントは、冠動脈疾患、高コレステロール血症、動脈硬化症、月経痛、関節炎などの炎症性疾患の患者に対して有効であることが証明されています。特に重篤な疾患の場合には、1日当たり10グラム程度摂取することが推奨されています。
 ただし、魚油は脂肪であるために、大量に摂取する場合は、注意が必要です。その他の食品とのバランスを考慮する必要があります。

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