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2022年4月11日

ロコモティブシンドローム(その2)

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Ⅲ ロコモティブシンドロームの評価方法
 
ロコモの評価は、移動機能の低下を検出することが主眼となります。日本整形外科学会から、ロコモのリスク評価のための自己チェック法である「ロコモーション(ロコ)チェック」とロコモの有無を判定する「ロコモ度テスト」が提示されています。
 「ロコチェック」は運動機能に関する7項目の質問からなる自己チェック法で、ひとつでも該当項目があるとロコモのリスクありとされます。
 「ロコモ度テスト」は、「立ち上がりテスト」、「2ステップテスト」、「ロコモ25」の3テストからなります。「立ち上がりテスト」は、高さ10~40㎝の台から両脚または片脚で立ち上がることができるか否かで下肢筋力を評価するもので、「2ステップテスト」は、できるだけ大きな歩幅で2歩進み、その2歩幅を身長で除したものを2ステップ値として評価するもので、2ステップ値は歩行速度との相関が高い。「ロコモ25」は、運動器の症状や機能、日常生活動作に関する25項目の質問票で、各質問に症状や困難さの軽重に応じて0~4点が配点され、合計点(0~100点)で評価します。点が低いほど良好な状態と判断します。
 
Ⅳ ロコモティブシンドロームの予防・改善方法
 
ロコモの予防・改善のためには、①運動習慣の獲得、②適切な栄養摂取、③運動器疾患に対する治療が重要です。運動習慣または運動介入は、運動機能を高めると同時に変形性膝関節症、変形性股関節症、腰痛、骨粗鬆症の症状や病態を改善します。日本整形外科学会では、ロコモの予防・改善のために、特に、スクワットと開眼片脚起立をロコモ予防の中心的な運動、ロコモーショントレーニング(ロコトレ)として推奨しています。これらはそれぞれ下肢筋力訓練とバランス能力を鍛える運動です。また、ロコトレに加えて、ヒールレイズ(かかと上げ)とフロントランジも下肢筋力を有効に鍛える方法として推奨されています。
 栄養に関しては、バランスのとれた食事と十分なタンパク質の摂取が重要です。ただし、壮年期までは総カロリーが過多にならないように注意が必要です。高齢期では低栄養に注意して、十分なカロリーとタンパク質の摂取が必要です。

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