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2020年7月20日

低タンパク食による食事管理(その2)

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Ⅲ 糖尿病腎症での低タンパク食の治療効果

①腎不全の進行抑制効果
②尿蛋白減少効果
③高窒素血症の改善効果
④血清電解質異常の予防・改善効果

Ⅳ 糖尿病腎症の食事は症状に合わせて蛋白制限をします

第1期(腎症前期)
腎症発症予防には血糖コントロールが最も重要です。一般的なコントロール目標は、HbA1c6.5%未満、血圧130/80mmHg未満です。また、過剰なたんぱく質摂取を控え、高血圧を合併している場合は塩分6g/日未満とします。

第2期(早期腎症期)
腎症の早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。この時期は厳格な血糖と血圧のコントロールで尿中微量アルブミンの減少が可能です。

第3期(顕性腎症期)
この病期以降では、特に食事中のたんぱく質制限が尿たんぱくを減少させ、血清アルブミン値を増加させ、腎機能障害の進行を遅らせます。顕性腎症前期までは血糖コントロールのために摂取エネルギー量を制限します。顕性腎症後期ではカリウム摂取量を制限すると効果的です。

第4期(腎不全期)
摂取エネルギー量の十分な確保(30~35kcal/Kg/日)と厳格なたんぱく質制限(0.6~0.8g/Kg/日)が透析療法期への移行を遅らせる効果があります。正確なたんぱく質含有量の計算は従来の食品交換表ではできないために、「糖尿病性腎症の食品交換表」や「食品成分表」を利用する必要があります。顕性腎症後期以降は、腎機能や血圧コントロールを重視するために、エネルギー制限は緩和します。たんぱく質を制限して、摂取エネルギー量を確保するために、炭水化物や脂質の割合を多くします。                                       

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