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2023年4月10日

動脈硬化予防のための食糧療法(その3)

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Ⅲ 動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善 

1禁煙し、受動喫煙を回避する 
2過食と身体活動不足に注意し、適正な体重を維持する 
3肉の脂身、動物脂、鶏卵、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える 
4魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆食品、未精製穀類の摂取量を増やす 
5糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する 
6アルコールの過剰摂取を控える 
7中等度以上の有酸素運動を、毎日合計30分以上を目標に実施する 

Ⅳ 危険因子を改善する食事

1 高LDLコレステロール血症と食事 
総エネルギー摂取量を適正に管理し、LDLコレステロールを上昇させる飽和脂肪酸、コレステロール、トランス脂肪酸の摂取を減らす。飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸もしくは多価不飽和脂肪酸に置換し、飽和脂肪酸は摂取エネルギー比率7%未満、コレステロールの摂取は1日 200mg未満に制限する。具体的には脂肪含有量の多い肉の脂身や動物性の脂(牛脂、ラー ド、バター)、乳類,臓物類,卵類を制限する。また緑黄色野菜を含めた野菜および大豆・大豆製品の摂取を勧める。 

2 高中性脂肪血症と食事 
適正体重を維持する、または目指すように総エネルギー摂取量を考慮する。炭水化物エネルギー比率をやや低めにし、アルコールの過剰摂取を制限する。果物や果糖含有加工食品の過剰摂取は中性脂肪を上昇させる可能性があるので注意する。n-3多価不飽和脂肪酸の摂取を増やす。 
高カイロミクロン血症では、より厳格に脂肪制限を行う。脂質エネルギー比率を15%以下に制限し、中鎖脂肪酸を主として用いる。 

3低HDLコレステロール血症と食事 
適正体重を維持する。または目指すように総エネルギー摂取量を考慮する。炭水化物摂取量をやや低めにし、トランス脂肪酸を減らす。 

〖この項以下次号〗

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