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2026年6月22日

糖尿病と骨折(その2)

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Ⅳ 血糖コントロールと骨折
 
血糖コントロールと骨折リスクの関連を調査したいくつかの研究結果によると、HbA1cが7.5 %以上のコントロール不良群は、HbA1c7.5%未満の血糖コントロールが良好な糖尿病患者や健常人に比べて、無骨折期間が短かったと報告されています。これとは別にHbA1cが8%以上の患者や、インスリン注射をしている患者の方が骨折関連入院が多かったという報告もあります。骨折リスクがHbA1c悪化に比例して増加するという報告もありますが、これは直線的な増加傾向は示しませんが、HbA1cが1%上昇する毎に約8%の骨折リスクの増加がみられたとされています。また、HbA1cや血糖の変動が大きいほど骨折リスクが高まることも報告されています。

Ⅴ なぜ糖尿病では骨折しやすくなるのか
 
2型糖尿病での骨粗鬆症は骨質劣化型のプロトタイプとして研究が進められてきました。骨脆弱性のメカニズムとしてはインスリン抵抗性、酸化ストレス、炎症、糖化物質の蓄積や細小血管障害に伴う末梢血流障害などに基づく、1)骨代謝回転の全般的低下、2)皮質骨多孔性増加による皮質骨脆弱化、3)海綿骨微細構造の変化に伴う海綿骨の脆弱化、4)糖化物質の増加によるコラーゲン線維の強度低下、などがあげられています。これらの骨代謝マーカーを調べることで骨折リスクの予測が可能となることが期待されていますが、まだ実用化の段階には達していないのが現状です。
 2型糖尿病では罹病期間や合併症の多寡も骨折リスクに影響します。また、低血糖と骨折が関連するという報告もあります。これらの少なくとも一部は視力低下、深部知覚障害による打撲や転倒の増加などの骨外因子の影響も受けています。
 また、骨密度にはビタミンDの充足度が関与し、海綿骨の脆弱化には肥満や炎症が主に関与しています。肥満を伴っていたり、アルブミン尿陽性の初期腎症の糖尿病患者ではビタミンD欠乏による骨折のリスクが高いといえます。

Ⅵ 糖尿病に合併した骨粗鬆症の治療

糖尿病に合併した骨粗鬆症患者で現在行われている骨粗鬆症治療薬による骨折抑制のエビデンスはいままでの所、残念ながらありませんが、骨密度増加は期待できます。この効果は糖尿病でない人と変わりがないことが明らかにされています。
 このため、糖尿病に合併した骨粗鬆症の治療は一般的な原発性骨粗鬆症治療に準じて行われています。

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