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2020年1月27日

糖尿病とCKD(その2)  

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Ⅲ 微量アルブミン尿・蛋白尿
 
微量アルブミンとは、通常の尿検査法では検出されないが、感度の高い測定方法で検出される極く微量の蛋白尿のことです。健常者の尿中アルブミン排泄量は15μg/分以下とされていますが、20~200μg/分の範囲にあるものを微量アルブミン尿といっています。この微量アルブミン尿が増加することが、糖尿病では腎症発症の予測や、心血管合併症による死亡率との関連が指摘されていて、CKDの早期診断にも有用だとされています。

Ⅳ CKDと糖尿病
 
CKDの発症には種々のリスクファクターがありますが、高血圧、糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームなどの「生活習慣病」と密接に関係しています。この中でも特に、微量アルブミン尿が陽性となっている糖尿病患者では心血管疾患の罹病率と死亡率のいずれもが2倍になることが示されているように、糖尿病はCKDのハイリスク群であることが明らかにされています。世界33カ国の2型糖尿病患者約24,000人を対象にした疫学調査によると、約半数の患者が糖尿病性腎症を合併したことが明らかにされ、日本人の2型糖尿病では微量アルブミン尿、顕性蛋白尿の発現頻度は、31.6%、10.5%と高頻度でした。
 薬物治療だけでは根本的な治療といえない2型糖尿病では、個人のライフスタイルを見直しての、生活習慣の改善、血圧管理、良好な血糖コントロールの維持、脂質管理などの総合的な治療を行うことで、CKDの発症を予防する必要があります。

Ⅴ 糖尿病とCKD
 
糖尿病性腎症はCKDの代表的な疾患で、2008年末の時点では、透析導入原因疾患の43.3%を占め、日本透析医学会の報告では透析導入後の予後も悪いとされています。また。さらに重要なことは、糖尿病腎症のステージが進行するにつれて心血管疾患で死亡する症例の割合が高くなることです。従って、糖尿病腎症は糖尿病合併症の中でも極めて重要な位置を占めるといえます。
 このためには、良好な血糖コントロールのみならず、血圧や脂質管理、適正体重の維持、Na摂取制限などの総合的な糖尿病治療が大切であることは、いうまでもありません。
 

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