再診の方は原則「予約制」となります。
052-930-1311
お知らせ
2020年3月30日

肥満糖尿病の脂肪の取り方(その1)

0

Ⅰ はじめに
 
我が国の糖尿病患者数は、生活習慣と社会環境の変化に伴って急速に増加しています。特に、我が国の糖尿病の大部分を占める2型糖尿病では、食の欧米化、運動不足などの生活習慣という環境因子が大きく関与しています。
 私たちの体は、健康な成人では体重の17~20%程の脂肪を蓄え、体の生理機能や内蔵保護の役割を果たしていますが、総摂取エネルギーに占める脂肪の比率増加に伴い、体脂肪が30%以上にまで増える肥満は、様々な生活習慣病の温床となり、糖尿病の発症との関わりが多いことが知られています。

Ⅱ 肥満と糖尿病

1)脂肪の摂りすぎが肥満に
 肥満は消費するエネルギー量に比べて、食事で摂取するエネルギー量が多いときに起こります。脂質でも糖質でも摂りすぎれば余分なエネルギーは体脂肪として蓄えられます、
 国民栄養調査によると、この50年間、日本人の摂取エネルギー量は変わっていませんが、食生活の欧米化に伴い脂肪摂取の割合は4倍近くに増えていて、中でも動物性脂肪の摂取が5倍近くに増加しています。
 動物性脂肪には飽和脂肪酸が多く、コレステロールを増やし、動脈硬化を進めますが、魚や植物性脂肪に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを下げ、血液を通りやすくして生活習慣を予防することが判ってきています。
 脂質を控え、脂肪エネルギー比率を改善してバランス良く食事を摂ることが、今重要な国民的課題となっているのです。

2)肥満と糖尿病の発症
 体内脂肪組織が増えると筋肉や肝臓でのインスリン抵抗性が高まり、糖尿病の発症に繋がります。特に肥満が原因で発症する糖尿病を「肥満糖尿病」といいますが、その数は日本の2型糖尿病の6割以上を占めています。

3)成人の肥満の割合
 平成17年の「国民健康・栄養調査」の結果では、総摂取エネルギーに占める脂肪の比率増大に伴い、BMI指数25以上で定義される肥満者の比率は、男性では40歳代で最も高く34.1%であり、女性では60歳代で最も高く29.0%でした。

一覧に戻る
0
ページトップへ
ご予約はこちらから
tel 052-930-1311 FAX 052-930-1310
再診の方は、原則「予約制」となります。※急患や初診患者はこの限りではありません
地下鉄東山線千種駅5番出口から徒歩1分
地図を見る
診療時間と休診日