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2015年4月20日

食事療法の原則(その1)

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Ⅰ 食事療法の目的

これまでの食事療法の目的は、相対的に不足している糖尿病患者さん自身のインスリンで何とか賄える程度の食事をとり、できるだけ血糖値を上げないようにすることにありました。したがって、血糖値にすぐ反映する炭水化物をできるだけとらないようにすればよいと考え、極端にご飯の量を減らしたり、あるいは全くご飯をとらずに、おかずばかりを食べるといった、間違った食事療法が広く行われていました。

現在の食事療法の考え方の基本は、次のようになっています。

1  一日に必要なカロリーをとる

2 正しい 栄養バランスをとる

3 ビタミン、ミネラルの適正な補給

 

Ⅱ  一日に必要なカロリー

かつて、「糖尿病患者のための食品交換表」で、15単位(1200kcal)の食事を「基礎食」と呼んでいました。この「基礎食」は、日本人の成人男女の一日に必要な栄養素の最低限が摂取できることを保証するもので、全ての人に必要なエネルギー量までも保証するものではありませんでしたが、日本人なら誰でも、これだけ食べていれば、栄養バランスも必要エネルギーも十分に足りている基本となる食事だと誤解する人が後を絶たないために、現在ではこの「基礎食」という表現は使われなくなりました。

一日にとるべき食事の総摂取カロリー数は、その人の体格や仕事の内容で異なります。

 

一日の必要エネルギー量

=体重×体重1Kg当たりの労働に必要なエネルギー量

 

この生活強度別の1日の必要エネルギー量の目安はとして、大体次のようになっています。

 

エネルギー強度の目安

①軽い:25kcal

例)技術的な仕事、事務的な仕事、管理的な仕事、幼児のいない専業主婦

②中等度:30kcal

例)製造業、加工業、販売業、サービス業、乳幼児の世話に手間のかかる

主婦、自営業の婦人

③やや重い:35〜40kcal

例)農耕作業、漁業作業、建設作業

④重い:40〜45kcal

例)伐採、運材作業、農繁期の農作業、プロのスポーツ選手

 

また、「体重」はその人の身長に見合った標準体重を使いますが、肥満している人で、標準体重では極端な食事制限になってしまう人は、現在の体重を用いることもできます。それで計算しても、結果的には食事制限になることが殆どです。

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