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2016年11月25日

高齢者と糖尿病(その1)

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Ⅰ 高齢者とは

 「老年者」とか、「老齢者」という表現は、「老」ということばに差別感を感じる人もいるので、現在は使われなくなりました。代わりに65歳以上の人を高齢者といいますが、「高齢者」は更に次のように分類されます。

1)前期高齢者(65歳から74歳)
 成人と変わらない体力を維持し、基本的な生活機能が保たれ自立した生活ができる世代です。

2)後期高齢者(75歳以上)
 老化現象が少しずつ起こってきて、自立した生活ができにくくなる世代です。
 
 しかし、年齢の分類はあくまで便宜的なもので、体力や気力や病状は個人差がとても大きいものです。80歳を越えても、生活面で機能障害が全くでない人も沢山います。

Ⅱ 高齢者の糖尿病は治療する必要がないのか
 
 かつて、60歳以上の人には、高血圧、高脂血症や糖尿病などを治療しても何の効果もないという考えが支配的な時代がありました。今でも、80歳以上の人への治療は不要だという人もいます。しかし、高血圧や高脂血症に関しては、高齢者であっても治療によっていい結果が得られるということが、科学的に証明されてきています。
 糖尿病では、高齢者でも良好な血糖コントロールを維持する必要があるのか、あるいは血糖値にこだわりすぎて、却って生活の質を落とすことにならないのか、などという疑問が根強くあります。この疑問に対する研究は現在進行中で、結論がでるのはまだ先の話ですが、少なくとも高齢者だからといって、糖尿病の治療をしなくてもよいということはあり得ない話です。また、高血糖を放置していると、脱水が進行して、脳梗塞や心筋梗塞を誘発したりしますから、このようなリスクの高い高齢者では、やはりある程度の無理のない範囲で、良好な血糖コントロールを維持する必要はあると思います。
 一人一人の人が天寿を全うするまでは最善を尽くす、というのが現在の医療の基本です。しかし、財政難とかいう理由で、適当なところで治療を中断しても良いのではないかという風潮が、一部で見受けられるのは、悲しいことです。

Ⅲ 高齢者の糖尿病とは
 
 高齢者の糖尿病には、(1)65歳以前から糖尿病だった人と、(2)65歳以降に糖尿病になった人があります。前から糖尿病の人は、糖尿病に慣れていますが、初めて糖尿病といわれた人は、不安やとまどいが大きい様です。

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